やわらかいまいにち

思い出すのも難しい、ありふれた日常

嫌いな彼女が好きなもの

エルレガーデンが復活すると、わたしのタイムラインでもお祭り騒ぎだった。一方でわたしはエルレガーデンを通らずに大人になってしまったので、いまいちその波に乗れずにいる。

大学のころにエルレガーデンのことが大好きなクラスメイトがいた。彼女はロッキンジャパンなどのフェスに全日程参加していたし、おそらく熱心なロックファンだったんだろう。そんな彼女とは家も近所だったから、仲もそこそこよかった。でも最終的に大学卒業を目前にしたころ、就活もろもろでわたしは彼女の嫉妬の対象となり割とひどいことをたくさん言われた。できることなら彼女には二度と会いたくないし、生きているかどうかも知りたくない。そんなこともあって、わたしは彼女が大好きだったエルレガーデンも好きではない。

時は流れて2018年。先週、いつものようにラジオを聞いていたら「なんか聞いたことあるけど、なんの曲だっけ?あれ?すごく素敵な曲じゃない?」と思う音楽に何度も出会った。その後の曲紹介で、それらがエルレガーデンの曲だと知る。復活を機にたくさんラジオで曲がかかっていた。ああ、なんでわたしはエルレガーデンを通らずに生きてきたんだろうなあ。あの彼女が原因でエルレガーデンを嫌っていただけで、エルレガーデンにはなんの罪もなかったのに。

 

前に「タレントの顔に泥を塗るようなファンは最低だ」と誰かが言っていたけど、こんなふうに間接的に好きな人の顔に泥を塗ってしまうことがあるんだなと学んだ。

わたしは、わたしの大好きな人たちの顔に泥を塗っていないだろうか。そんなことを思いながら、昔その彼女に借りてインポートしたままだったエルレガーデンのベストアルバムをiPodで聞いていた週末。